早稲田大学スポーツ科学研究センター 
招聘研究員
専門分野:応用健康科学、女性の健康

1999年 文理学部数理学科卒業

 

 改めて私のこれまでを振り返ってみますと、
いくつかの「ひらめき」とたくさんの「ご縁」によって今があると感じます。

私は、中学を卒業するまで小児喘息を患い、体育の授業を度々休むような少女時代を過ごしました。そんな私に、その後の人生に大きな影響を与える「ひらめき」が舞い降りたのは、高校受験を目前に控えたある日でした。地域雑誌に掲載された地元の女子高にサッカー部が創設されるという記事、
これだぁ!!という1度目のひらめき。今でも不思議に思います。何せ、まだJリーグは開幕前で、私にはサッカーの知識がほとんどなかったからです。その後高校3年間は、サッカー馬鹿といわれるくらい、朝から晩までサッカー漬けの毎日を過ごしました。

そんな私は、数学教員をしながらサッカー部の顧問になることを目指し、進学する大学を選ぼうと何気なく指定校推薦の資料を眺めていた時、東京女子大学文理学部数理学科に出会いました。私はここに進学する!! 2度目のひらめきでした。迷うことなく東京女子大に入学しました。

女子大ではサッカーとはちょっと離れた学生生活を送りましたが、就職や将来のことを考え始めた頃、母が更年期で体調を崩したことや一人暮らしの不摂生な生活が自分の健康を損なわせていたことなどが重なり、1年次に必須科目として受講した健康・運動科学の授業をふと思い出しました。健康を維持するための知識や定期的に運動することの大事さを勉強したことを思い出し、サッカーをやっていた経験からもスポーツ・健康科学を勉強したい!!と3度目のひらめき。1年次に授業でお世話になった岩岡研典先生に相談しに行ったことがスポーツ・健康科学の分野に入るきっかけとなりました。岩岡先生に出会えたご縁、また、岩岡先生にご紹介いただいた樋口満先生(現・早稲田大学)との出会い。そこからたくさんのご縁をいただき、現在の自分がここにいると感じています。たくさんの出会いに感謝しています。サッカーも大学院に進学してから復帰し、現在もママさんサッカークラブに所属して活動を続け、心身ともにリフレッシュしています。

現在は、女性の健康に関する研究を行いながら、いくつかの女子大学でウェルネス教育を行っています。2015年4月から3年間、東京女子大学で特任講師としてウェルネス教育を担当させていただけたことは、大きなご縁の1つです。また、任期中にいくつかの講演会で女子大の先輩方にお話しをさせてただく機会もいただきました。私は、女性のウェルネス教育において、自分自身が心身に向きあって自己を知る機会を得ること、心身の健康に影響する要因や健康を維持するためにどのような対処方法があるのかを知り、心身をコントロールして自己管理できるようになることが本当に重要なことだと感じています。私の経験談や得てきた専門的知識を少しでも女子大の先輩方や後輩たちに伝える機会が得られたことは、本当にうれしいことですし、今後も機会があればお話ししたいと思っています。