母校創立100周年記念祝賀会場にて

 

東京女子大学同窓会数専会 会長

1975年
文理学部 数理学科卒業

 

数専会と共に

 

 

晴れた空のもと、正門を入りチャペル、本館、東西校舎と学生時代のままのシンメトリーな佇まいに何年たっても安堵します。紅葉のトンネルを抜けるとcross広場、図書館、学生ホール、新しいアリーナと研究棟に囲まれ学生たちで賑わっています。

皆さま、如何お過ごしでいらっしゃいますか。母校 東京女子大学が創立100周年を2018年4月にむかえ活気を帯びていると感じます。

 

母校の数学および数理科学を専攻した卒業生4,000人が会員で様々なかたちで、卒業後も数理科学に触れる機会を作り交流を楽しんでいる『東京女子大学同窓会数専会(通称・数専会)』をご存知でしょうか。

1927(昭和2)年に4年制の数学専攻部を東京女子大学が設立しました。
その卒業生の会は、当初より親睦ばかりではなく、学術研究の勉強会にも取り組む知的好奇心旺盛な集まりで、深い交わりが脈々と続く希有な存在と言われています。2016年よりその数専会の第14代会長として誠心誠意励んでおります。

一騎当千の2018年度数専会役員

 

高校時代のクラス担任、敬愛していた気丈ですばらしい杉多津先生(1937年数専卒)に勧められ、東京女子大学へ入学しました。北海道帝国大学理学部が女性に門戸を開き、数学科に女性が10名入学し、母校から5人も入学したそのお一人でもありました。

私の大学時代は、勉学、部活、国内の旅にと充実していました。多くの先生方にお世話になりました。なかでも凛とした厳しさと優しさの根岸愛子先生(名誉教授、1949専数卒)のお姿は今も鮮やかです。研究室もそちらでした。恩師お二人に恵まれ私の今日があります。

1975年卒業式、本館前で友人と

 

数専会は、総会、夏季研修会、会報発行、秋の講演会準備に追われます。
会長の仕事は、一騎当千の役員の献身的な奉仕に支えられ、会員、数理科学科の先生方、助手さんに助けられております。歴代会長、先輩方が構築した高い会員意識のお陰で活動が自然に進みます。安井先生の提唱されたliberal arts and scienceを体現していると思います。

 

多忙な仕事に疲れた時や、海外から帰国された折などに数専会で優しく包まれてみませんか。
ゆったり学生時代の母校数理科学科で過ごした日々に戻ったような幸せを感じたとよく言われます。学生さんも大歓迎です。益々温かな輪が広がることを願って活動を続けております。

これからも視野を広くもった活力有る卒業生を母校が送りだすことと信じます。

 

◇参考本◇
「東京女子大学数学専攻学科50年の歩み」
「北海道大学大学文書館年報」第5号 2010年3月 76~86ページ