博報堂生活総合研究所アセアン 

 

2003年 現代文化学部
       言語文化学科卒業 

 

 

 

 創立100周年の記念事業のひとつとして、在校生有志にご参加頂くワークショップを弊社の東女OGメンバーで3年ほど前から定期的に開催しています。
「“挑戦する知性”としての将来像」「“挑戦する知性”を育てる大学に必要なこと」など、在校生同士で自分自身と大学の未来について、真剣に向き合い、アイディアを出し、人に伝える、密度の濃いプログラムです。

 私が在学中の頃は、自分の将来像を漠然としか思い描いていなかったのですが、今の東女生は「グローバルで活躍するのは当然、そこで何をして社会の役に立つのかが重要」「女性として、仕事も家庭も自分らしく両立させるにはどうすれば良いか」など、とても具体的かつ真剣に考えるだけでなく、それを表明できる意志や意見を持っていて、とても頼もしいなと毎回感心しています。

 社会環境や人の価値観が大きく変わっていく中で、女性に求められる生き方や働き方も変わってきていますし、女性自身が目指すものも変化していると感じます。一方で、周囲の人間や自分自身にもある固定観念や「べき論」で、壁にぶつかったり、苦しい思いをすることもあるでしょう。
 そんな中でも自分の「本当にやりたいこと」「本当にありたい姿」を見つけ、自信をもってその道に進むためには、「幅広い視野」と「知識」が何よりも自分の助けになると、私は思います。

 私は現在バンコクに駐在し、ASEAN各国の仕事をしています。様々な国、民族、文化の上で、活き活きと働いているアセアンの女性と仕事をしたり話をすると、今まで持っていなかった視点に驚かされたり、視界が一気に開ける瞬間があります。
 そこで自分がいかに凝り固まった考えを持って、自分の考えや行動を制限していたのかを実感します。彼女たちから多くの刺激を受け、発奮させられ、チャレンジしたいことが増え…この環境にいられることをとても感謝しています。

 在校生の皆様は、学生でいる間に学内で沢山の「幅広い視野」と「知識」を拡げるチャンスがあります。「挑戦する知性」として世に出ていくためのプログラムや環境が用意されていることは、とても素敵だなと羨ましく思っています。
 女子大だからこそ、リベラルアーツ教育だからこそ、そして東京女子大学だからこそ得られる「豊かな学びの時間」を存分に使って、社会に出て自信をもって自分の生き方を肯定できる、そんな女性になって頂きたいです。