英独通訳 翻訳業 フリーランス
1984年 文理学部社会学科社会学専攻卒
私の人生に最も大きな影響を与えたもの、それは「スキー」です。その大好きなスキーに思い切りうち込めた女子大時代は、現在の私の人生の基礎を作ってくれた時間です。
スキーが好きな余り、卒業後、就職した大企業を辞め単身オーストリアに渡ろうと決心し、22歳でドイツ語を勉強し始めました。1年という短期間の留学でしたが、ドイツ語の上級レベル資格、スキーのインストラクター資格も取得して帰国し、その後結婚、家族でアメリカ、香港に駐在、一男二女にも恵まれました。
今、私は英独通訳を仕事とし、主に法廷通訳として、外国人の刑事、民事裁判で通訳を行っています。覚せい剤密輸といった、ハードな刑事裁判もこの10年で30件ほど経験しました。若い頃、ただスキーの為に始めたドイツ語で法廷通訳になるなんて、夢にも思っていませんでした。そして、仕事をしているうちに、外国の若者と日本の若者の橋渡しをしてみたいと思うようになり、2016年に国際交流団体、Challenge For the Futureを立ち上げました。日本の学生をドイツへ連れていき、様々な交流体験をさせたり、日本に来る外国人の東京案内をしたり、定期的に活動しています。
また、別分野にはなりますが、女子大時代に参加していたMusic Societyというバンド活動の延長線上に、2000年に私が立ち上げた地域のダンスチーム、Dancin’Festa舞祭組があります。昨年、杉並区の広報誌の一面から見開き3ページで「すぎなみ人」として紹介されたのは、このダンスチームの活動と、12年前に行政と共に立ち上げた、杉並区のダンスフェスティバル、「すぎなみ舞祭」に関するものでした。国際交流も、ダンスも、趣旨は青少年育成です。次世代を担う青少年と活動することに大きな意義を感じています。
さて、「スキー」についてですが、私は今でも競技スキーのマスターズ大会に出場しています。大好きなことを続けられるって幸せなことだと思います。これからも心身共に鍛え、新たな挑戦に向かっていくつもりです。
東京女子大次の100年には、今まで以上に多くの優秀な人材が社会に出て活躍することでしょう。私が上記のようにエネルギッシュに仕事、社会活動をこなしていけるのは、女子大の自由な雰囲気の中、女子だけで物事を動かすということにより身に着いた実行力、判断力、企画力や独立心があるからです。後輩の皆さんには、外からの評価にとらわれず、一人でも立っていける強さをもって、たくましく、時代を切り開いていって欲しいです。